株式会社トンボ鉛筆(本社・東京都北区、社長・小川晃弘)は、イラスト作品を競い合う「ABTイラストコンテスト2022」をインターネットを通じて8月9日から2か月間実施しました。
このほど応募いただいた185作品をイラストレーター岸田メルさんを迎えて審査。受賞作品10作品が決定しました。
実施概況は次のとおりです。
「ABTイラストコンテスト2022」は 2020年に実施した「ABTアートコンテスト」の発展形で、デュアルブラッシュペン「ABT」を主に用いて描いた、コミックイラスト、風景イラスト、人物イラスト、挿絵などすべてのイラストレーション作品をTwitter上で募集しました。
トレンドを反映してコミックイラスト系の作品の応募が多数を占めました。応募者のプロフィールは原則非公開ですが10代から50才代と幅広い年齢層のアートファンでした。審査員の岸田メルさんは「驚くような技術の作品」と作品レベルを評価しました。
当社としてはコンテストを通じて、水性インク筆芯ならではのスプラッシュ、にじみ、ぼかし等のテクニックで心の映像をあますことなく定着させる「ABT」の画材としての高い表現力がアピールできたことを喜ばしく思います。
「ABTイラストコンテスト2022」
募集時キービシュアル
ABTイラストコンテスト2022受賞作品
大 賞
作者:ななな 作品名:彩りはそこに
多彩な色使いとABTならではの技法を駆使しているという点が良かったです。たくさんの色を使った鮮やかで細かい作品は他にもたくさん応募があったのですが、その中でもダントツで画面の完成度が高かったので納得の大賞だと思っています。
キャラクターイラストを描く身としては、描かれている人物の顔がとても可愛らしくて魅力的だなというところも胸にグッとくるポイントでした。 (講評 岸田メル氏)
審査員賞
作者:waki 作品名:薔薇の魔女
技法・画力は今回ナンバーワンだったと言えるぐらい驚くべき超絶技巧の作品でした。
もちろん、キャラクターのかわいらしさや色の鮮やかさ、その細かさもすごいのですが、一番良かったのは、よく見るとベースにブルーが陰影で塗られているんです。その上にピンクを重ねることによって色鮮やかなのですが、奥行きとか透明感が感じられる独特の色使いになっているのでとても素晴らしいなと思いました。(講評 岸田メル氏)
審査員賞
作者:YEN 作品名:EISA
とにかくインパクトがあります。
背景に塗られたオレンジの色の発色の良さと、それと対色になっているブルーベースのキャラクター。このキャラクターの眼差しやポーズがとても良いですね。
人物画としても非常に魅力的で、キャラクターの魅力を活かすような色使いがされていて、なおかつ、水彩らしいマーカーの使い方ではなくミックスドメディア的な画材の組み合わせがとても面白いなと思っています。色々な意味でインパクトのある良い作品だと思いました。(講評 岸田メル氏)
トンボ鉛筆賞
作者:buri 作品名:squat
色をたくさん使っていながらの混色。それと、重ね塗りしながらも濁らせずに立体感を表現するという技術力の高さから選ばせていただきました。
ABTの画材としての可能性を見せてくれるような作品になっていると思い、岸田先生をはじめとしまして、トンボ鉛筆一同で選ばせていただきました。(講評 トンボ鉛筆)
トンボ鉛筆賞
作者:supi 作品名:入り口
まず構図が素晴らしいなと思いました。物語性を感じるような、この視線の先に何があるのかな?と思わせるような構図になっています。
グレーを基調にした作品で、ABT自体がグレー系の色を豊富に取り揃えているという事と、そこから彩度の高い世界に入っていくという、不思議な感覚。
非常に素晴らしいと思い選ばせていただきました。(講評 トンボ鉛筆)
入賞
作者:くわう 作品名:華燭
入賞
作者:門坂 晶 作品名:Hummingbird
入賞
作者:藍六まりめり 作品名:おやつのじかん
入賞
作者:midori yamada 作品名:森の中
入賞
作者:ほかり 作品名:夏の薫り
【賞金】
■大賞 (1名様) 5万円と副賞
■審査員賞 (2名様) 3万円と副賞
■トンボ鉛筆賞 (2名様) 3万円と副賞
■入賞 (5名様) 1万円と副賞
※副賞はトンボ鉛筆製品セット
審査員
岸田メル氏
イラストレーター、キャラクターデザイナー。1983年生まれ。数々のゲーム、アニメのキャラクターデザインを手掛ける一方、様々なメディアへの出演などイラストレーターの枠に収まらない多彩な活動で人気のイラストレーター。コンシューマー、モバイル、TVアニメをまたにかけた『BLUE REFLECTION』プロジェクトでは原案、総監修も務める。
「ABTイラストコンテスト2022」受賞作品発表ページ
https://www.tombow.com/cp/abtcontest2022/awards/
※岸田先生の肉声の講評を収録した動画付
<水性グラフィックマーカー「ABT」について>
プロ向けの画材として開発された水性グラフィックマーカー。ツインタイプのペン先が特徴で、ブラッシュ(筆)芯ではしなやかに太く細く自在な描画ができ、もう一方の細芯は細部の正確な表現を可能にします。
インクのラインナップは108色。手軽に色を混ぜることができるので、自分だけのカラーやグラデーション、ぼかしなど、 水性染料インクならではの様々な表現を楽しめます。
ABTスペシャルサイト : https://www.tombow.com/sp/abt/