トンボ鉛筆100年史 page 46/98

トンボ鉛筆100年史

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トンボ鉛筆100年史

第3章栄光と挫折奇跡の転換点1969?19711969[昭和44]1東京大学安田講堂事件発生5厚生省、初の「公害白書」発表東名高速道路全通7米国の宇宙船アポロ11号、人類初の月面着陸に成功8鉛筆の一部価格を値上げ11「MONO消しゴム」を製品として発売12小川化工で固形のりの開発を開始―鉛筆の出荷検査用「自動曲がり選別器」を開発、実用化―シンナーを使わない水性エナメル塗料「工作カラー」発売―1世帯あたりの平均年収が100万円を突破―テレビ受像機生産台数が世界第1位に―大学紛争激化1970[昭和45]2初の国産人工衛星「おおすみ」の打ち上げに成功3日本万国博覧会EXPO'70開催(大阪、~9月)日航機「よど号」ハイジャック事件発生8東京の銀座・新宿・池袋・浅草で歩行者天国が始まる10国勢調査、沖縄を含め総人口1億466万人(世界第7位)11トンボ鉛筆主催「全国工業高等学校製図コンテスト」第1回全国大会開催(後援全国工業高等学校長協会、1980年まで11回にわたり継続)12新城工場にシャープペンシルの専門工場を建設、同工場で製造したシャープペンシル「SH-300KS」発売―光化学スモッグ、ヘドロ公害、カドミウム汚染米など多様な公害が社会問題化1971[昭和46]5国産初のスティックのり「ピット」発売、100円携帯用細書きサインペン「セミデルポ」発売、50円6印刷軸のセットペン「マンガサインペン」発売7環境庁発足9かきかた学習用「かきかたフェルトペン細」「かきかたフェルトペン太」発売細芯シャープペンシル「トンボクリエート」発売―ヘンケルと知的財産権を争う―三脱時代(脱サラ、脱家族、脱日本)新分野に進出──「ピット」誕生1971(昭和46)年、国産初の口紅型固形のり「PIT/ピット」を発売する。「ピッと塗って、ピッと貼る」ことからの命名だったが、ネーミングとしては「MONO」に次ぐ名作となった。その開発は、1969年に始まる。ドイツ・ハノーバーの文具メッセ視察の報告会議で、副社長の隆司(春之助の三男)は、感動的な商品に出あう。口紅型ののりだった。当時は、手が汚れる、乾くまで待つといったやっかいさを持つ、でんぷんのりが主流だったからだ。ボールペンショックの痛手をはね飛ばす起死回生の一手として、口紅型のりの国産化に向けたプロジェクトは開始されたのである。トンボ鉛筆は無我夢中だった。ピット(左)ピットパンフレット(中)ピットディスプレイ(右)46